中村キース・ヘリング美術館（Nakamura Keith Haring Collection)
八ヶ岳のふもとで芸術にふれる
北杜市にある中村キース・ヘリング美術館は、中村和男館長の300点にのぼるキース・ヘリングコレクションを収蔵した美術館です。世界中の展覧会にも作品を貸し出すなど、日本だけでなく世界規模でキース・ヘリング作品とキース・ヘリングの功績を発信し続けています。
今でこそ、アート作品がアパレルなどのグッズに落とし込まれることは珍しくありませんが、キース・ヘリングが活動した1980年代には革新的なことでした。キース・へリングは、富裕層だけに独占されたアートの大衆への解放を、業界からの批判を恐れることなく行いました。
建築家・北川原温氏が手がけた森に浮かぶ雲のような、洗練されたモダン建築も美術館のハイライトのひとつです。展示室はキース・ヘリング作品の系譜を辿るように「闇から希望へ」をコンセプトに作られています。暗闇に絨毯が敷かれた、足音すらなくなる虚無に作品が浮かび上がる部屋から、小淵沢の朝日の照度に合わせた光に満ちた空間へと誘われます。2015年には増築を経て「闇から希望へ」そして「自由」へと拡張されました。
2019年の展覧会のテーマは"ヒューマニズム"。愛に溢れたキース・ヘリングの人間性、その光と影に迫るエキシビションとなっています。人々が抱える狂気、相反する愛と平和。晩年、エイズによる合併症を患いながらも作品を作り続け、人種、宗教、セクシャリティを超越し、"自由と平等"のメッセージを残した人間キース・ヘリングとその作品を、"多様性"が叫ばれる今こそ、体感してみてはいかがでしょう。
Article written by VALEM co., ltd.
中村キース・ヘリング美術館
山梨県北杜市小淵沢町 10249-7
Tel.0551-36-8712
※詳細は下記URLを参照してください。
http://www.nakamura-haring.com/
