ページ内を移動するためのリンクです

ほうとう、山梨。作り方・レシピや歴史をご紹介

ほうとう、それは言わずと知れた山梨の郷土料理。 山間部の多い山梨の風土で育まれ、江戸時代にはすでに甲斐の名物として根付いていた地域食です。 作るのは簡単なのに、おいしくて栄養もたっぷり。ご家庭でぜひ作ってみてはいかがでしょうか?

ほうとうの作り方・レシピ

まずは、ほうとうの作り方・レシピをご紹介。 料理中でもスマホで見やすいように縦長の画像にまとめてみました。 豚肉などを入れても美味しいですよ!

houtou_1.jpg
ほうとうのレシピ・作り方
《『ほうとう麺から自家製!』なら、ここからスタート♪》
❶小麦粉にぬるま湯を少しずつ加えてこねて餅状にまとめ、濡らした布巾をかぶせて半時間ほど置く。
 ※こねる目安は耳だぶよリもややかためになるまで。
❷そのあと、打ち粉を使って生地をのばし、1センチほどの幅で切って麺にする。
《市販のほうとう麺を使うなら、ここからスタート♪》
❸にぼしを入れた水に火をかけ、だし汁を作る。
❹野菜を以下のように切る。
★大根・にんじん ⇒ いちょう切り
★かぼちゃ・じゃがいも ⇒ 乱切り
★はくさい ⇒ ざく切り
★長ねぎ ⇒ 斜め切り
★油揚げ ⇒ 短冊切り
★しいたけ ⇒ 厚切り
❺かたい野菜から鍋に入れて煮る。
❻鍋に、ほうとう麺、味噌(半量)、油揚げを入れ、ほうとうめんが透き通る感じに変わりはじめたら、味噌(残り半量)を入れて味を調える。ひと煮立ちしたら、長ねぎを入れて火を止める。蓋をして3分蒸らせば、できあがり! (レシピ出典:やまなしの食 まるごと体験ハンドブック)
ほうとうのレシピ
息子

これなら簡単!でも、なぜ、ほうとうは山梨で生まれたんだろ?

ほうとう
母親

それは、山梨って場所に関係があるのよ

『ほうとう』とは?

ほうとうとは、小麦粉をのして太く切った麺をそのまま加えてカボチャ、にんじん、ネギなど野菜を入れて、味噌で仕上げた郷土料理です。 あまり手間がかからず、野菜をふんだんに使うため栄養たっぷり!冬の料理のイメージがありますが、山梨では一年を通して食べられる家庭料理です。

houtou.jpeg
ほうとう。山梨の郷土料理(出典:AdobeStock)

なぜ山梨にほうとうが生まれたの?いつから食べられているの?

山梨は山間部が多く平野が少なく、また、富士山周辺などは標高が高く溶岩地盤が広がります。 そんな土地では、稲作が適さず、人々が米を主食に生活することが難しかったといいます。そのため、米に代わる主食として古くから栽培されてきたのが小麦でした。その後、山梨では養蚕が盛んとなり、桑畑の裏作として麦の栽培が行われ、山梨の麺食文化を加速させました。

では、ほうとうは、いつから食べられていたのでしょうか?
「ほうとう」の起源にあたる麺類は、山梨で中世後期から食されてきており、また、戦国時代はほうとうが武田信玄の陣中食だったとも言われています。江戸時代には甲斐の名物として記録にたびたび登場します。

すなわち、ほうとうは単なる地域フードの流行りではなく、400年以上前から人々に親しまれた平常食と言えます。 東海道から分岐し富士山のわきを通って甲府盆地につながっていた甲斐路。その道すがら、ほうとうをもてなす店が各所にあったなら、旅人は遠く甲斐の国をほうとうの風味とともに記憶に刻んだことでしょう。

ほうとうの文化
富士山と甲府盆地
①県外の人に『ほうとうって、きしめんに似た料理でしょ?』と言われがち・・・きしめんを詳しく知らないから否定も肯定もできません。
②お母さんが作るほうとうと、おばあちゃんが作るほうとうは、ほとんど別物・・・具の種類や麺のかたさなど、家庭内でも違うことがよくあるようです。
③県外の人に「ほうとう」を作ってあげると喜んでくれる・・・筆者が県外に住んでいたときに県外の友達にほうとうを何度か作りましたが、毎回好評でした。ほうとうという名前を聞いたことはあっても、食べる機会はあまりないですからね。

ほうとう。うどんやきしめんとの違い

「うどん」や「きしめん」は塩を加えて生地を打つことでコシを生みますが、「ほうとう」は塩を加えずに水だけで生地を打ちます。 その分、麺のコシは少なくなりますが、それがカボチャなどの食材と相まって、独特のまろやかな食感を生みます。

houtou_2.jpg
ほうとうはそのまま具材の入った鍋に入れて仕上げる

以上、ほうとうの解説でした!ぜひ山梨県外の方にも、ほうとうを食べていただけたらうれしいです♪

written by ヒノキブンコ

ページの終わりです