メダカの飼い方〜日本人に身近なメダカのことを知ろう
童謡「メダカの学校」でも親しまれ、私たち日本人に身近なメダカ。
ホームセンターなどではヒメダカなど多くの品種が売られていて、飼育しやすい魚です。
一方、野生のメダカはというと、生息数が大幅に減り、今は絶滅危惧種に指定されています。
今回は、そんなメダカの種類や飼育方法、野生メダカの現状を解説します。
- 目次
- 1. メダカとは?
- ・メダカのオスとメスの見分け方
- ・カダヤシとの見分け方
- 2. メダカの種類
- ・野生のメダカ「クロメダカ」
- ・品種改良されたメダカの種類
- 3. メダカの飼い方、飼育方法〜ホームセンターで全部揃う!
- ①メダカの水槽
- ②メダカの砂、焼き砂
- ③メダカの水
- ④メダカの水草
- ⑤メダカ飼育にポンプやフィルター、ヒーターは必要?
- ⑥メダカを入れる
- ⑦卵が生まれたらやってあげること
メダカとは?
メダカは水田や用水路、河川の淀みや小川など、緩い流れで生息する全長2~4cmほどの小魚。ミジンコなどの動物プランクトンやボウフラ(蚊の幼虫)が大好物です。
メダカのオスとメスの見分け方
尻びれで見分けます。オスはメスに比べて、尻びれ(お腹の後ろ辺りのひれ)が大きく平行四辺形に近い形をしています。
カダヤシとの見分け方
メダカと大きさも姿もよく似た魚に『カダヤシ』という魚がいます。外来種であるカダヤシはその分布を広げていて、メダカが生息する環境でもしばしば見られるようになりました。そのため、メダカと思い込んでカダヤシを飼育しているケースもあるようです。 この2種類の見分け方も、やはり尻びれの形で区別します。尻びれが丸かったり細長かったら、カダヤシです。
メダカの種類
メダカは、野生のメダカと品種改良されたメダカに大別できます。
野生のメダカは黒っぽい体をしているのでクロメダカとも呼ばれています。 野生のメダカは千葉、茨城など広い水田が広がる平野部では今も普通に見られるものの、地域によっては数を減らし、ほとんど見かけなくなった場所も多くあります。 山梨もそのひとつです。今はめったに見かけることはありません。環境庁(当時)は1999年、絶滅の恐れがあるとして、メダカを絶滅危惧種に指定しました。減少した原因は、農薬や水田用水路のコンクリート化、ブルーギルなどの外来種の増加が考えられています。 クロメダカを上から覗くと、黒い筋が目立つので、これが見分けポイントになります。 長年、日本に生息する野生メダカは1種と考えられてきましたが、2011年に兵庫県以北の日本海側から青森県に生息するメダカは別種と判明。日本の在来のメダカは「キタノメダカ」と「ミナミメダカ」に分けられました。 日本海側の一部にキタノメダカが分布し、それ以外の地域にミナミメダカが分布します(下図)。山梨県のメダカはミナミメダカです。 ヒメダカ 楊貴妃 青メダカ 白メダカ ガラスの水槽、水がめ、スイレン鉢など、好きなタイプを選びましょう。 目安としては、1Lで1〜2匹、30cm水槽(水量10〜20L)なら10〜30匹くらい飼えます。 ただし、産卵もさせて増やしたいと考えているなら、大きめの水槽がおすすめでしょう。 ホームセンターなどで売っている「焼き砂」を使うといいでしょう。焼き砂は400度以上で加熱した砂。雑草の種などの発生が抑えられているため、その後の水草のレイアウトがしやすいなどのメリットがあります。 砂色チョイスで水槽の雰囲気が変わります。白っぽい砂にすれば、メダカの姿の視認性がよく楽しく眺められます。暗めの砂にすれば小川の川底など自然っぽい雰囲気を醸し出せるでしょう。 水道水には塩素が含まれるため、まずは塩素を取り除く必要があります。メダカにこの塩素が有毒だからです。ホームセンターなどに塩素中和剤(カルキ抜き)が売っていますので、これを使います。中和自体は手軽に終わり、置き水などはとくに必要ありません。 水槽に砂と水を入れたら、次は水草です。水草はメダカの隠れ家や産卵場所を提供してくれます。 石や流木も入れて、メダカが落ち着く環境にしてあげるのもいいでしょう。 メダカは水質や水温変化に強い丈夫な魚。ヒーターを使わなくても、屋内、野外問わず一年を通して飼育できます。 水換えや水槽の掃除を定期的に行えば、ポンプやフィルターも必要ありません。もちろんポンプやフィルターを使えば、メダカの排泄物などによる水槽の汚れが起こりにくくなるメリットがあります。 どんなメダカを飼おうかな・・・メダカの品種選びも楽しみの1つですね。今はホームセンターやペットショップに実に多くの品種が売られています。何軒かお店をまわって、お気に入りのメダカを見つけるのもいいでしょう♪ メダカの産卵期は4~10月。1年の半分近くの季節でメダカは卵を産みます。産卵のために、とくに難しいケアをする必要もありません。 しかし、卵がメダカの親に食べられてしまうことが多いです。そのため、卵が産み付けられた水草ごと別容器に移してふ化させ、稚魚用のエサで育てます。稚魚用のエサもホームセンターで売っています。親メダカの半分くらいの大きさになったら元の水槽に戻してあげましょう。 以上、「メダカの飼い方〜メダカのことを知ろう」でした。暮らしのそばで泳ぐメダカは、私たちの気持ちを癒やしてくれます。ぜひあなたもメダカを飼ってみてはいかがでしょうか? written by ヒノキブンコ記事の続きはこちらから
野生のメダカ「クロメダカ」
品種改良されたメダカの種類
ホームセンターやペットショップでよく売られている身近なメダカ。突然変異で黒色色素を欠いたため、野生のメダカ特有の黒みが消え、淡い黄色の体色を持つように。江戸時代からすでに観賞用として親しまれてきました。
濃いオレンジ色、部分的に朱色に輝くメダカ。サイズを知らされなければ、まるで金魚のようです。
黄色色素を欠損したため、青みがかって見えるメダカ。青い色素を持っているわけではなく、実際には淡い灰色に近い体色。
黒色色素や黄色色素を欠損したり、白色色素を強く持っているため、白く見えるメダカ。メダカの飼い方、飼育方法~ホームセンターで全部揃う!
1. メダカの水槽
2. メダカの砂、焼き砂
3. メダカの水
4. メダカの水草
マツモやホテイソウ、オオカナダモなどホームセンターに売っている一般的な水草でOK。5. メダカ飼育にポンプやフィルター、ヒーターは必要?
6. メダカを入れる
7. 卵が生まれたらやってあげること