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Dear Deer ~道の駅富士吉田近くにできた富士山ジビエセンター~

「道の駅 富士吉田」に隣接。
観光や教育の場としてジビエ施設のモデルを目指す

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2024年7月、富士山の登山シーズンで賑わう「道の駅 富士吉田」エリアにジビエの解体から加工、販売までを行うジビエセンター「Dear Deer」がオープンしました。一般的な加工施設のイメージを覆す、明るく洗練された外観は、思わず立ち寄りたくなる雰囲気を醸し出しています。

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建物の外には「ジビエの学習」ができるグラフィックやボードが設置され、ガラス窓からは加工場の中を覗くことができます。

「これまでジビエの加工施設というと、嫌悪施設として人の目を避けるように市街地から外れた場所にありました。しかし、野生鹿による食害の実態や環境保全をもっと身近に感じてもらい、地産地消やジビエ文化について学べる施設としても機能することを目指しこの場所に建設しました。」と(株)ふじよしだまちづくり公社の取締役・水越欣一さん(以下:「水越さん」)は話します。

有害鳥獣を「マイナス」から「プラス」の存在に。ジビエの解体から加工、販売まで一貫製造。

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衛生管理が徹底された施設には、「剥皮室」「解体室」など処理加工できる設備だけでなく、「熟成室」や「燻製室」「厨房設備」もあり、解体から食肉製品への最終加工までを一貫して行っています。

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これまで、野生鹿やイノシシなどは、農業や林業に食害を及ぼすことから「有害鳥獣」と呼ばれてきました。近年の農作物被害額は155.6億円にものぼる一方で、加工施設がないために捕獲した野生動物の9割を埋却処理をせざるを得ませんでした。「尊い命を可能な限り活用し、有害鳥獣をマイナスから "プラス" の存在に変える良い循環を生み出すことが「Dear Deer」の役割になっています。」と水越さんは力を込めて話します。

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施設内で製造されたジビエは、ハム、ソーセージ、ハンバーグとして販売され、中でもテイクアウトで食べられる「鹿肉ハンバーガー」や「鹿肉ホットドック」は、臭みが全く気にならないのはもちろん、ジビエ本来の肉肉しさを感じる一品です。その他、ジビエが苦手な方でも楽しめる富士山麓で育てられたブランド豚「富士ヶ嶺(ふじがね)ポーク」を使ったソーセージやハム、山梨県産のワインも試飲・購入することができます。

もっと気軽に猟師の世界に入って来てほしい。若手ハンターの育成に力を入れていく

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野生鹿を捕獲するには地域の猟友会の協力が不可欠ですが、全国的にも猟師の高齢化が進み、存続が危ぶまれるような地域もあります。

「富士吉田地域には200名程の猟師がいますが、9割が60歳以上と高齢化しています。野生動物による被害が起きると森が荒れ、土砂が崩れ災害がおきる。農家にとっても被害が大きい中で、地域の猟友会と協力し若者にもっと気軽にジビエの世界に触れていただき、猟師になりたいと思える活動を行っていきます。」と自身も猟師である「Dear Deer」センター長・古屋明広さんは話します。

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                               ©Tatsuyasu Watanabe

「Dear Deer」では、猟友会が捕獲した野生鹿をすべて受け入れ、商品化することで猟友会メンバーのモチベーションアップに繋げ、猟友会の存続、組織強化を支援していきます。また、若手ハンターを育てる一環として熟練ハンターから若手ハンターへの技術の伝承、ジビエとして活用するためのノウハウを取得できるジビエ衛生管理セミナーを開催し、若手の育成にも取り組み始めています。

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ジビエをフックにして新たな経済循環を目指す「Dear Deer」。構想から3年、施設建設にあたり、ふるさと納税クラウドファンディングを実施しプロジェクトの趣旨に3万9387人が賛同。寄附額6.3億円を越える支援金が集められました。この夏、スタートラインを切ったばかりの施設は「自然」と「人」を繋ぎ、やがて循環の和が大きく広がっていくはずです。

Article written by VALEM co., ltd.

DEAR DEER(ディア ディア)
富士吉田市新屋725-3 道の駅富士吉田 隣り
※詳細は下記URLを参照してください。
https://mtfuji-deardeer.com/
Instagram : mtfujideardeer

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