ハチドリヤ~本格派スパイス料理店、甲府に参上!
昼は麹カレー、夜はスパイス酒場で賑わう
「甲府駅南口から徒歩15分弱、「歌宴」と書かれた赤い軒先テントがスパイス料理の店「ハチドリヤ」の目印です。カウンター8席の店内にはオーナー・イッピさんが腕を振るう、食好きの心を弾ませる歓楽的な要素にあふれるスパイシーな料理を求め、2023年6月のオープン以来多くの人で賑わっています。
ランチは、店主の気分や仕入れ具合によって同日でも時間帯によって変わることもある「麹カレー」が昼の看板メニュー。この日はレンズ豆のココナッツマッサマンカレー・ブリのゲーンソム(酸味のあるカレー)・チキンの豆乳グリーンカレーの3種をワンプレートに乗せた合いがけカレーを注文。タイの庶民の定番ランチ "ぶっかけ飯" をイメージして作られており、最初はそれぞれのカレーを楽しみ、徐々に混ぜていくことで、タイ料理ならではの辛・酸・塩・甘が入り混じったテイストの中で不思議とそれが口内で見事に調和していきます。
夜はスパイス酒場として、ちょこちょこ小皿をつまみに、クラフトビールや日本酒をちびちび飲みながらゆったりと過ごすことができます。店の定番で人気のおつまみメニュー「ガイヤーン」は、数種類の醤油とナンプラーやスパイスで漬け込むことでタイ独特のスパイシーさを残しつつもクセになる味わいです。どれもひねりを効かせた技ものですが、素材の持ち味を鮮やかに引き出した心躍る美味しさです。
都内有名タイ料理屋で修行。
25年ぶりに帰った山梨でたくさんの人と出会い、繋がる
山梨県出身のイッピさんは、進学を機に東京に上京し、さまざまな飲食店で料理の腕を振るってきました。
「30歳の時に10年ぶりに訪れたタイで現地の料理を食べたとき、今まで作っていたタイ料理はなんだったんだろうと感じるほど美味しくて 、"本場のタイ料理の味を習得したい" と思うきっかけになりました。」と現在の道を志すきっかけを話す イッピさん。
帰国して間もなく、タイ料理を提供する東京都内の有名店で8年間修行し、タイ人の料理人からハーブを入れる絶妙なタイミングやタイの家庭料理を学び、鎌倉で独立しました。
その後、地元山梨で店を開くため、甲府のゑびすやでの出店やマルシェでカレーを販売しながらオープン準備を進めていました。店名「ハチドリヤ」は、絵本「ハチドリのひとしずく」から由来し、移動販売をしていた時に「 自分が作った "しずく=料理" を運び、喜んでくれる人がいたら嬉しい。」というイッピさんの想いが込められています。
「甲府でお店を始める際、25年間地元を離れていたため、移住者と同じ感覚で山梨に帰って来ました。そんなとき、今も麹カレーの材料で使っている五味醤油さんとの出会いをきっかけにたくさんの方と繋がり仲間が増えました。」と語るイッピさん。
スパイシーな香りに異国に来たと錯覚してしまうが、なぜが居心地が良い。それは、エッジを効かせながらも優しい味わいの料理と、馴染みの店としてふらりと寄りたくなる店主の人柄が現れたホットな空間だからかもしれません。
Article written by VALEM co., ltd.
ハチドリヤ
山梨県甲府市丸の内3丁目4-6
※詳細は下記URLを参照してください。
Instagram : studio8doriya