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「地域の夏祭り・盆踊り」〜具体的な準備や当日の流れを解説

日本の風物詩、盆踊り・夏祭り。

夕方、家族で歩いて出かけた近所の公民館。背伸びして屋台から受け取った焼きそばとかき氷・・・そんな懐かしい記憶を持っている人もいるのではないでしょうか。

一方、地域の盆踊り、夏祭りは新型コロナの流行以前から、担い手不足や引き継ぎ問題で減少傾向。今後、少子高齢化や過疎化でこの傾向は加速しそう。残したい日本の風景ではあるけど、抗えない時代の変化も・・・

ここでは、そんな盆踊りや夏祭りが具体的にどう準備されているかご紹介します。夏祭りを新たに始める、盆踊りを復活させる、などの際にお役立てください。

そもそも盆踊り、地域の夏祭りとは?

盆踊り(ぼんおどり)とは、お盆にご先祖を供養するためにみんなで音頭に合わせて踊る行事です。
お盆(8月13日〜16日)は、かえってきたご先祖の霊をお迎えして供養し、ふたたび送り出す日本の風習。昔は新盆を迎える家の前で村の人たちが輪になって踊ることもあったとか。家族や親しい人が亡くなると、踊りによってその人に向き合う時間を持ったのです。

盆踊りのルーツは平安時代とも。江戸時代には藩が一揆を警戒するほど盛況だったそうですが、明治時代には風紀が乱れる、近代国家に相応しくないとして、盆踊り禁止令が出され一時衰退することになります。その後、大正時代からは再び農村の娯楽として推奨され、高度経済成長期には町内会や自治会が盆踊りを主催するところが増えています。

そのような歴史を経て、盆踊りは地域の文化として根付きました。

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正確には、夏祭り=盆踊りではありません。

しかし、県外に出た人が故郷に戻って参加しやすいお盆休みにご先祖を供養する盆踊りと併せて地域の交流の場である夏祭りを行うことが多く、「夏祭り」と言えば「盆踊り」を指すところも多いです。

株式会社クロス・マーケティングが実施した「お祭りに関する調査(2023年)」によると、「お祭りは文化として長く続いてほしい」が、「継承する人がいなくなるのが心配」「子どもの世代まで伝えていきたい」と感じている人が多いです。

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調査実施機関:株式会社クロス・マーケティング

地域の夏祭り・盆踊りの準備

「今年、夏祭りを新たに始めることになった。でもやり方が分からない・・・」「途絶えた盆踊りを復活させたいけど、どうやっていたっけ?」

必ずしもマニュアルが用意されているわけではないので、こんなケースもあるでしょう。

地域ごとに特色があるので地域の先人に聞くのが一番ですが、この記事も一般的なケースとしてお役立てください。

地域の小規模な夏祭り、屋台なども自分たちで用意することを想定して解説します。

実施要領を作成

まずは実行委員会を立ち上げ委員長を決めます。

そして下のような実施要領を作成しますが、これを作成する過程で、おのずとどんな方にどんなふうに協力してもらいたいかが見えてくるので、事前に説明し、ある程度の了解を得ておくことがポイントでしょう。

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実施要領には、実行委員のメンバーや開催日のみならず、櫓の準備や当日の配置図、屋台で何を出すか、誰が担当するかまで具体的に記載するとその後がスムーズでしょう。

開催日の1ヶ月前くらいには会合の場を持ち、実施要領(案)を関係者と共有します。どんな経緯や想いでこの祭りを開催するか、何を子どもたちに残したいか。そんな動機を関係者と分かち合えれば、楽しく準備を進められそう♪

配置図を作るとイメージを共有しやすい

当日の配置図、位置図を作ると関係者とイメージを共有しやすくなります。

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櫓の角から四方へ提灯を広げるのが一般的です。提灯の配線は電気工事士に任せます。テントや屋台の数は参加者の規模によりますが、地域の夏祭りなら参加者を100人ほどと想定し、テントは1〜2個、屋台の種類は3〜5個くらいでいいのではないでしょうか。

参加者に手持ち花火などを楽しんでもらう場合、引火防止のため、櫓やテント、提灯から十分距離を取る必要があります。万一の場合に速やかに消火できるよう、水栓の位置やホース、バケツなどの消火用具をあらかじめ参加者が確認しておくことも大切です。

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屋台について

同じく株式会社クロス・マーケティングの調査によると、「屋台を楽しみにお祭りにいく」方が一番多く、屋台で好きなもの1位は「焼きそば」、2位は「たこ焼き」でした!

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調査実施機関:株式会社クロス・マーケティング
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調査実施機関:株式会社クロス・マーケティング

※地域のお祭りで飲食物を提供する場合、事前に県の保健所に届出を提出します。

屋台では美味しい料理を提供し、そんな屋台が起点となって人が集まり笑顔が生まれます。食べ物はいつでも人の輪を作ります。

夏祭りのポイント、注意点

夏祭りのポイント、注意したい点は以下のとおりです。

参加者に楽しんでもらう

なにより参加者に楽しんでもらうこと。なかには踊りの輪に入れない人も。踊り好きな方が気さくに声をかけてあげて、盆踊りを自然に楽しめるような流れが演出できると良いですね。

参加者にうちわを渡して、そのうちわに番号が書いてある。祭りの最後に抽選会をやり、景品が当たる催しもおすすめです。

雨に対する判断

台風や夕立の多い時期の開催になるので、天候に対する判断は難しいところです。台風が近づいているときには、山沿い、川沿いなど参加者が家路で災害に合うリスクもあるので、安全第一で早めに開催か中止を決めたいところです。参加者のアクセスに危険がないなら、公民館など屋内でやれる範囲で行うという選択肢もあります。

開催中に、夕立など突然の雨に見舞われる場合もあります。雨で注意したいのが配線。提灯の配線はその地区の電気屋さんにお願いします。提灯の電源は祭り用として電力会社に事前に申し込んで臨時の分電盤を設置して電柱から電源を取ります。建物のタップから電源を取ると、漏電、建物の停電、接続機器の故障などのリスクもあります。

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注意したいのが延長コード、各屋台などへ取る電源タップです。ここに雨が当たると漏電、火災の原因となるので、ドラムは雨の濡れないところに置く、雨が降り出したらすぐにコンセントを抜くなどの対策が重要です。

食事提供について

屋台での料理の提供を地元の人が自ら行う場合、ポイントは生肉などを使わないことです。暗い場所での調理は生焼けになって食中毒のリスクがあります。過去には、夏祭りで食べた料理で危険な腸管出血性大腸菌O157による集団食中毒が発生したこともあります。浅漬けなども常温で長時間放置すると腸管出血性大腸菌による食中毒のリスクがあります。鶏肉にはサルモネラの食中毒のリスクがあります。

そのため、加熱済みの焼き鳥や温めるだけのソーセージをその場で焼くなどして提供できる食材を選ぶと良いでしょう。

とはいっても、海沿、山沿いの地域などその地の美味しい食材がありますので、地元の美味しい食材を提供したいというケースもあるでしょう。その場合、必要な知識を有する人による適切な調理が必要になります。調理者はあらかじめ検便検査を行い、食中毒菌の保菌者ではないことをあらかじめ確認しておきます。地域のお祭りで飲食物を提供する場合、事前に県の保健所に届出を提出します。



以上、『地域の夏祭り・盆踊り〜具体的な準備や当日の流れについて』でした 日本の夏らしい風景は残ってほしいものですが、時代のすう勢はいかに。地域の人口減少、高齢化など課題もありますが、その地域に合った盆踊りや夏祭りの形が続いていくといいですね。

written by ヒノキブンコ

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