器や職人の手仕事が好きな人が集まる、創作和食の店 「ITSUKU」
甲府駅から徒歩15分。味は本格派、店内の雰囲気はほどよくカジュアルに
甲府駅から徒歩15分、不動産屋の2階にひっそりと店を構えるのは、2024年5月にオープンした "創作和食とワインと日本酒の店"「ITSUKU」。飲食店が立ち並ぶ甲府駅中心街から離れた場所に店を構えることで、知らないと来られない店として存在し、知ってくれた人がこの場所に"居着いて"欲しい、という想いを店名にのせています。
細い階段を上がりガラス扉を開けると、敷居の高い和食店のイメージを払拭する白壁にナチュラルな椅子や机、全国から集めたという器がディスプレイされ、「和食をもっと気軽に楽しんで欲しい」という想いから、凛とした雰囲気がありつつも、居心地の良さを重視した空間が広がっています。
店主・金澤佑哉さんは、東京都内で板前として修行後、山梨県内のホテルや飲食店で腕を振るっていました。
「日本料理というと敷居が高いイメージをもたれやすいと思うんです。できる限りリラックスした雰囲気で料理を楽しんで欲しいという想いもあり、内装もできるだけ明るくしほどよくカジュアルにしました。」と金澤さんは話します。
1人で来られるお客さまも多いというオープンカウンターに座れば、店主のきめ細やかな手仕事が垣間見え、いったいどんな料理が出てくるのだろうかと期待で胸が膨らみます。
遊び心を感じる料理。
日本の伝統的な調理方法やきめ細やかな職人の手仕事を伝える
前菜から甘味まで3段階のおまかせコースは、日本の伝統的な調理方法やきめ細やかな職人の手仕事を伝える「日本料理の真髄に迫る料理」に「シャレが効いて、ワクワクする料理」を差し込むのが「ITSUKU」流。包丁技が冴える骨切りしないハモのお造り、海老、茗荷、生姜、オクラ、焼き茄子を出汁で寄せた水晶寄せなど、伝統と独自性から生み出される創作和食をワインや日本酒と共に楽しむことができます。
金澤さんの遊び心が光る「だし巻き玉子」は、出汁に柚子を加えてシートを作り、味付けした黄身とつぶ貝、季節の野菜を包みます。上には海苔の佃煮と蕎麦の実を合わせたソースをのせています。
料理を通して「器」と「人」を繋げる
金澤さんが店を始める上で、日本の「器」や「作家」を料理を通して知ってもらうことを重視していました。
「料理と切っても切り離せない器は、例えば、来年同じメニューを提供したとしても器が違うことで料理が色褪せないと感じています。特に山梨では日本の作家さんの器を見たり買えるところが少ないです。料理を通して若い作家さんの器をご紹介することで器と人を繋いでいけたらと考えています。」と話すように、ゆくゆくは店と併設して、器のギャラリーを作りたいと金澤さんは話します。
1人で店にやって来て、純粋に料理を楽しみたいというお客さまにはできるだけ静かに、料理や器にまつわる話を深く知りたいという方には熱く語るなど、お客さまと程よい距離感で接する金澤さん。ワクワクする非日常の料理でありながら、どこかホッとする料理や店の空間は、またすぐにでも予約したくなるほど、心もお腹も満たしてくれる大人の隠れ家的名店です。
Article written by VALEM co., ltd.
ITSUKU
山梨県甲府市中央2丁目11−10
※詳細は下記URLを参照してください。
Instagram : itsuku_2024