Nelk(甲州市塩山)
日常の一部にそっと寄りそうひとときを。
甲州市役所近くに佇む菓子屋さん
甲州市役所から歩いて1分程の場所にある菓子店 「Nelk」 。2023年1月にオープンした静かにひっそりと佇む店は、「地元の方にとってもひと息つける場所になってほしい。」という願いから、華美さはないけれど人々の日常の一部に寄り添っていく。そんな店づくりを目指しています。
入口の扉を開けるとふわっと香るお菓子と店内の温かな光がうまく調和し、まさに癒しの空間。2 組ほどの屋外テーブルもあるためイートインも可能です。オーナー森山直樹さんは東京の有名菓子店、奥様聡子さんはソムリエとして働いていた経験を活かし、滋味に溢れるお菓子やホットドックと、それらを引き立てるコーヒーやお酒を提供しています。
「長年菓子店で働いていましたが、日持ちのするお菓子は数多くあるなかで『できたての美味しさを味わって欲しい。』という想いがずっとありました。」と直樹さんは話します。
店のオープンから1年。素材のおいしさをストレートに伝えるお菓子をラインナップした 「Nelk」は美味しいという評判が人から人へと広がり、10時の開店を待ちきれない地元客で賑わいを見せています。
できたてのお菓子と季節のソースを使ったホットドック
店に並べられたお菓子は、その日のうちに食べていただきたいという想いから、あえて個包装はせずクッキーも1枚単位から購入することができます。「派手さはないけれど、口に入れたときに幸せを感じるお菓子を目指しています。」と直樹さん。なかでも「うちはシュークリーム専門店ではないので、シュークリームだけ売れても...」というほど人気のシュー ア ラ クレーム。
営業日の早朝にヘーゼルナッツを練り込んだクッキーシューを焼き、オーダーを受けてからクリームを詰めてくれる贅沢な逸品。外側のザクザクとした食感と卵の味わいを生かしたフレッシュな生クリームが絶妙なバランスを築きあげます。午前中で無くなってしまうことも多いため、どうしてもシュー ア ラ クレームをと言う方は早めの来店がおすすめです。
全ラインナップのなかでも一番試行錯誤を重ねたというプリンは、黒富士農場の爽やかな卵の味わいを直球に伝える素朴ながらこれぞプリンという仕上がりに。あくまでお菓子に寄り添う味わいを目指したというコーヒーは、香り高くも雑味が少なく、後に引かないバランスの良さがお菓子の繊細な味を引き立ててくれます。
隠れた名物ホットドックは、ハーブを効かせた国産豚の手作りソーセージに山梨市の人気のパン屋さん 「丸山パン」 に特注オーダーしたフランスパンのようなドッグパン。冬から春にかけては 瀬戸内海の自然農法で育てられたレモン。夏から秋は山梨県産のすももを使用したジャムソースを添えることで、ジューシーなソーセージに奥行きを与えてくれます。
「大切にしたい想い」をいつまでも
「日持ちのしないお菓子が多いため、時間も労力もかかり非効率であるということは自覚しています。しかし、たとえお客さまが増えたとしても、お店を始めるときに感じていた『心から美味しいものを提供していきたい。』という気持ちをいつまでも大切にしていきたいです。そうでなければ自分達がここで始めた意味がないです。」と美味しいものへの探求に余念がない森山さん夫婦。
店名「Nelk」は、新婚旅行でフランスに行った際、カフェの店員さんがテイクアウト用のカップに聞き誤って書いた直樹さんの名前「Nelk」。「お店を始めるならこの店名にしたい。」と長らく企んでいたと微笑ましく笑う直樹さん。一見言葉の意味はない店名に、森山さん夫婦のアイデンティティが宿ります。ぜひみなさんも、できたての美味しさを味わいに訪れてみてはいかがでしょうか。
Article written by VALEM co., ltd.
Nelk
山梨県甲州市塩山下於曽1041−2
※詳細は下記URLを参照してください。
Instagram : kashi.nelk