
子ども110番の「畑」で見守り
安心して暮らせる地域づくりに取り組む笛吹市の「一宮地区地域福祉推進委員会」は、地域の子どもたちを守るための「子ども110番の畑」の看板設置に取り組んでいる。看板は子どもたちの通学路沿いの畑に掲示し、設置者は子どもたちへのあいさつや見守り活動を行う。同委員会は「果樹地帯の特性を生かした取り組みで、畑に看板があることで犯罪の抑止力にもなる。多くの人に知ってもらいたい」と話している。
市社会福祉協議会によると、取り組みは犯罪や事故の発生を防ぎ、子どもが安全に過ごせる環境をつくることなどを目的に2023年に始まった。看板には「子ども110番の畑」と大きく書かれ、「こわいことこまったことがあったら このはたけのおじさん・おばさんにこえかけて!」と記されている。
これまでに同市一宮町田中や一宮町竹原田など計30カ所の畑に設置している。推進委員会の依頼や、看板設置を希望する住民の協力で進めているといい、子どもたちが見えるように掲示。畑仕事をしている地域住民に気軽に声をかけられる場所であることを示している。
活動に賛同する企業などから看板の寄贈を受けていて、2月13日には市ゴルフ連盟一宮支部が桃畑用とブドウ畑用の看板計10枚を贈った。推進委員会の風間一幸副委員長(73)は「地域住民に設置に協力してもらえればうれしい。市全体だけでなく、他の自治体にも広がってほしい」と話している。