ページ内を移動するためのリンクです

山梨の野鳥 Vol.17(Wild birds of Yamanashi)

 朝の気温も低くなり、夜が長くなって一段と秋が深まってきました。身近なところで目を凝らし、耳を澄ますと、意外と様々な鳥が飛び回っています。みなさんもちょっと鳥を探してみませんか?

ホシガラス

 漢字では「星烏」。夜空を思わせる黒を基調とし、体全体に星と見紛うような白い斑点があります。名前の由来はこの白い斑点と体色が星空のように見えるからと言われています。体躯はカケスより若干大きく存在感があります。
 高山住まいで、マツの種子を主食としています。手に入れた食べ物をすぐに食べず、地面や物陰に隠して、食べ物がないときに取り出して食べる貯食行動の習性があります。
 登山者からは岳烏(ダケガラス)とも呼ばれており、私を含め登山を嗜む人にはなじみの鳥ですが、機材がある日に限って一切姿を見せず、撮影には若干の苦労がありました。
 撮影地付近ではトラツグミやコガラ、ルリビタキなど、星の数ほど多くの鳥と出会うことができました。

ホシガラス

撮影地:山梨市 奥千丈岳

イソヒヨドリ

 名前を聞くと、海のない山梨とは無縁の鳥に思えます。一般的には「イソ」という名前の通り、もともとは磯や港、海岸の崖地などの海岸周辺が主な生息地域です。私が初めてこの鳥を見たのは石垣島、ついで熊野那智大社です。甲府駅の架線沿いで見た時には驚きを通り越し、絶句しました。「なぜ、君がここにいるんだ、、、」と。
 調べてみると、1980年頃から内陸部の地方都市でも繁殖が確認されるようになり、2000年代に入ってさらに数を増やしているようです。オスは鮮やかな瑠璃色にオレンジ色のお腹をしている大変目立つ鳥で、メスは変わったヒヨドリのように見えます。

イソヒヨドリ オス 鳴き声は大変美しく、朝、昼、晩、いずれのタイミングで聞いても思わず姿を探したくなるものです。甲府では街のど真ん中に現れるため、撮影の際は誤解を生まないよう、ご留意ください。
 甲府では暖かい時期に、よく市内中心にある岡島百貨店、NTT東日本の鉄塔の上で鳴き、たまに舞鶴城公園の中を飛び回っています。ふとした拍子に見かけたり、声を聞くと思わず幸せな気持ちになれる鳥だと思います。

イソヒヨドリ メス

撮影地:甲府駅周辺

      |Vol.17 |Vol.16へ  

ページの終わりです