山梨の野鳥 Vol.11(Wild birds of Yamanashi)
3月に入りましたが、山々はまだ雪化粧のところも多く、春の訪れにはもう一歩といったところでしょうか。外を歩くにも気持ち良くなってきたこの季節に、鳥を探してみるのはいかがでしょうか。今回は、北杜市にある瑞牆(みずがき)山で見つけた鳥を紹介します。
シロハラ
名前の通り、お腹が白い鳥です。似た鳥でお腹が赤いアカハラがいます。大きさはヒヨドリほどの大きさです。
冬場の茂みで見かけることが多く、単独で行動し、地上をピョンピョンと跳ねて獲物を探す様子が見られます。ガサッ、ガサッと薄暗い林の中から聞こえる音は不気味です。茂みに潜んでいるため、落ち葉を漁る姿を認識するまでに時間を要します。風が強い場所だったので、羽の一部がめくれていました。
都内では細川庭園や椿山荘でも見ることができます。
撮影地:北杜市 瑞牆山登山道入口
コガラ
シジュウカラ、ヒガラ、コガラといった「...ガラ」という鳥は何種類かいます。シジュウカラは最近市街地でも見られますが、コガラはなかなか見られないと思います。写真の通り、かわいい見た目をしています。生息地が減少しているため、国際自然保護連合からは、レッドリストの軽度懸念(LC)の指定を受けています。
淡い色合いをしているからか冬の寒々しい木立にコガラを見つけると何だか寂しく、儚い気持ちになります。
撮影地:北杜市 富士見平小屋
カワラバト(ドバト)
単に「ハト」と言えばこの鳥のことを指します。平和の象徴、家紋などにも使われ、見たことがないという人は恐らくいないのではないでしょうか。
餌をやってもやらなくても寄ってくるなじみの鳥、幼少期一度は追いかけたことがあるかもしれません。
しかし、常に誰かが餌をやっていて楽に生きていそうなイメージが、今回崩れました。
標高2230m、平均気温マイナス5度。飲み水やおにぎり、岩でさえ凍るような雪深い山頂にたった1羽。公園にいるふくよかなイメージのハトとは違い、痩せ細りつつも引締まりスラッとした肢体で俊敏な動きを見せていました。カメラを向けた瞬間に飛び立ってしまい、1枚しか撮れませんでした。
撮影地:北杜市 瑞牆山山頂